後悔しないマイホームの購入

後悔しないマイホームの購入
概要:
マイホームを買うか。
賃貸で暮らし続けるか。

家のことを考え始めると、
どうしても「間取り」や「おしゃれさ」、
「住宅ローンの金額」に意識が行きがちです。

でも、あるセミナーの内容を聞いて、
一番大事なポイントはそこじゃない、
と感じました。

この記事では、
そのセミナーの内容をもとに、
「後悔しないマイホームづくり」に必要な考え方を、
自分なりに整理してまとめています。

1.マイホームは「資産」ではなく「浪費」という前提

まず大前提として、

マイホームは基本的に 資産ではなく浪費 と考えた方がいい、

という話がありました。

理由はシンプルで、

リセールバリュー(売却時の価値)が高い家を選ぶのは、

現実的にはかなり難しいからです。

・土地や建物の値段は、

自分より「川上」にいる不動産業者に抜かれやすい。

・普通の人が、

「値下がりしにくい物件」だけを見抜くのはほぼ不可能。

だから、

「家は資産になるはず」と期待して買うと、

後でガッカリする可能性が高い。

それでも、

マイホームに憧れがある人は多いです。

・好きな間取りにしたい。

・こんな暮らし方をしてみたい。

・家族で落ち着ける場所が欲しい。

その気持ち自体は、

もちろん悪いものではありません。

だからこそ、

**マイホームを「夢だから買う」なら、

せめて失敗だけは避けたい。**

そのために、

何を一番大事にすればいいのか、

という話に入っていきます。

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2.家づくりで一番大切なのは「作り手」

多くの人は、

家づくりで大切なポイントとして、

こんなものを思い浮かべると思います。

・予算

・デザイン

・ブランド(有名ハウスメーカーかどうか)

どれも大事です。

間違ってはいません。

ただ、

そのセミナーで何度も強調されていたのは、

> 家づくりで一番大切なのは

> 「いい作り手」にお願いすること

という一点でした。

「作り手」とは誰のことか?

ここでいう「作り手」は、

大工さんや職人さんだけではありません。

・最初に話を聞いてくれる営業担当

・間取りやプランを考える設計士

・実際に家を建てる大工さんや職人

・メンテナンスやアフターサポートの担当

家づくりに関わる全員 を含めた言葉として、

「作り手」と呼んでいました。

そして、

いい作り手とは、

・家づくりのゴールを

「お客さんの豊かな暮らし」だと本気で信じている人

・お客さん第一で考える人

・面倒がらず、何度も話を聞いてくれる人

・初心者にもわかるように説明してくれる人

・住み始めた後の暮らしやお金のことまで一緒に考えてくれる人

こういう人たちのことです。

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3.家づくりには「2つの期間」がある

家づくりというと、

多くの人は「家が完成するまで」を想像します。

・会社選び

・打ち合わせ

・間取り決め

・着工

・引き渡し

ここで終わり、

と考えがちです。

でも実際には、

家づくりには 2つの期間 があります。

1.家が建つまでの期間

2.家に住み始めてからの期間

本当に長いのは、

もちろん「住み始めてから」の方です。

10年、20年、30年と暮らしていく中で、

・不具合

・修繕

・メンテナンス

・お金の変化(収入・支出・家族構成)

こういったものは、

ほぼ確実に発生します。

だからこそ、

> 「完成したら終わり」の作り手か

> 「住み始めてからも付き合ってくれる」作り手か

ここが、

満足度を大きく分けるポイントになります。

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4.「悪い作り手」に当たったときの失敗例

セミナーでは、

うまくいかなかったケースも紹介されていました。

例えば、こんなパターンです。

契約を急かされる

・営業担当から、

2〜3回の打ち合わせで契約を迫られる。

・十分に納得できていないのに、

「このタイミング逃すと値上がりします」などと言われて、

急いで契約してしまう。

組めるだけのローンを勧められる

・「この年収なら、これくらい借りられますよ」と言われ、

限界に近い住宅ローンを組んでしまう。

・住み始めてから、

毎月の返済がしんどくて、

家計がずっと苦しい。

見積もりトリック

・最初は安く見える見積もりを出される。

・打ち合わせが進むごとに、

「どうせならキッチンをグレードアップしましょう」

「ここはやっぱりオプション付けた方がいいですよ」

とどんどん高くなる。

結果として、

・本当にやりたかった仕様を諦めるか、

・無理をしてローンを増やすかの二択になる。

現場に近づけない雰囲気

・工事現場を見に行くと、

職人さんに嫌な顔をされる。

・現場が雑然としていても、

質問しづらい雰囲気がある。

住んだ後のメンテが冷たい

・メンテナンスを依頼したら、

「当時の担当はいません」と言われる。

・対応してくれる人が変わり、

こちらの思いや経緯が伝わっていない。

こうしたことが起こる背景には、

家づくりのゴールが「契約件数」「売上」になっている

という構造があります。

営業のゴールは「契約」

現場のゴールは「期日までに引き渡すこと」

お客さんの暮らしより、

会社の数字が優先されてしまうと、

どうしてもこういうズレが起こりやすくなります。

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5.「いい作り手」と組んだときに起こること

逆に、

いい作り手に出会えた場合はどうなるか。

セミナーでは、

こんな事例が紹介されていました。

焦らせず、じっくり話を聞いてくれる

・「大きな買い物だから、

納得いくまで話しましょう」と言ってくれる。

・2〜3回で契約を迫るのではなく、

不安や質問を一つずつ潰していくスタンス。

無理のないローンを一緒に考えてくれる

・その場のテンションで「MAXまで借りる」のではなく、

将来の支出も含めてシミュレーションしてくれる。

・「この金額なら、

もし収入が少し落ちても大丈夫そうですね」

というラインで提案してくれる。

最初から現実的な見積もり

・最初の見積もりの時点で、

お客さんが求めるグレードを踏まえた金額を出す。

・あとからオプションで

どんどん吊り上げるのではなく、

「最初からちゃんと全部乗せた状態」で

判断できるようにしてくれる。

現場に安心して行ける

・施工現場が整理整頓されている。

・お客さんが来ることを嫌がらず、

むしろ歓迎される。

・職人さんも、

「この家でこのご家族が暮らすんだ」という意識を持っている。

住み始めてからもすぐ相談できる

・ちょっとした不具合や気になる点があっても、

連絡したらすぐ反応がある。

・保証期間どうこうではなく、

「何かあったら言ってくださいね」というスタンス。

こうした関係性があれば、

・ローンで家計が苦しい

・メンテで放置されて不信感が溜まる

といったストレスを大幅に減らせます。

> 満足度の高い暮らしを、

> 長く続けられるかどうか。

ここに一番効いてくるのが、

やっぱり「作り手」なんだな、という話でした。

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6.「いい作り手」の探し方

では、

そんな「いい作り手」はどうやって見つければいいのか。

セミナーでは、

次の2つの方法が紹介されていました。

① 周りの人に聞く

既に家を建てた人がいるなら、

その人に聞くのが一番早いです。

・どこの工務店/ハウスメーカーで建てたか

・そこに頼んで本当によかったか

・今でも相談しやすい関係か

ここまでは、

よくある質問かもしれません。

それに加えて、

こんなことも聞いてみるといいそうです。

・何かあったとき、

今もすぐ質問・相談できるか。

・「作り手」との関係は、

建てた後も続いているか。

つまり、

アフターも含めて信頼できるか という視点です。

家は建てたら終わりではなく、

むしろそこからが本番。

すでに「住み始めている人」だからこそ、

そのあたりのリアルな話が聞けます。

② 実際に問い合わせ・面談する

周りに家を建てた人がいない場合、

あるいは新しい地域で建てる場合、

どうしてもネットの情報から、

候補を探すことになります。

ただし、

プロの工務店の人たちでさえ、

> 「ネットの情報だけで

> いい作り手かどうか見抜くのは難しい」

と言っていました。

口コミや施工事例を見ても、

本当に大事な「姿勢」までは見えにくいからです。

だからこそ、

実際に問い合わせて話を聞く ところまで行く必要があります。

・営業担当の人柄や相性を見る

・こちらの質問に丁寧に答えてくれるか

・分かりやすく説明しようとしてくれるか

これに加えて、

可能ならこういうお願いもした方がいいそうです。

・設計士さんを紹介してもらう

・実際に工事をする職人さんの話も聞いてみる

営業だけが良くても、

設計や現場が雑なら意味がありません。

**「会社」ではなく

「関わる人たち全体」が信頼できるか。**

ここを見ていくことが、

いい作り手探しのポイントになります。

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7.今日からできる3つの行動

最後に、

セミナーの締めとして、

「今日からできること」が3つ紹介されていました。

ここでは、

一般化して書き直しています。

① 信頼できそうな工務店・会社に一度相談してみる

・いきなり契約前提ではなく、

「相談ベース」で話を聞いてみる。

・こちらの不安や疑問を、

きちんと聞き取ろうとしてくれるかを確認する。

② 実際に建てた家や現場を見せてもらう

・完成見学会や、

実際にリフォームした家の見学会などに参加してみる。

・「図面」ではなく「実物」を見ることで、

その会社の仕事ぶりや雰囲気が伝わってくる。

③ オープンな相談窓口を活用する

・チャットやオンライン相談など、

気軽に質問できる窓口があれば活用してみる。

・「聞きづらいことを聞いても大丈夫か」も、

信頼度を測るポイントになる。

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まとめ:何を建てるかより、誰と建てるか

マイホームづくりというと、

どうしても「モノ」に目が行きがちです。

・どんな間取りにするか

・どのメーカーの設備にするか

・いくらで建てるか

もちろん、

それらも大事な要素です。

でも、

セミナーの内容を通して、

> 「何を建てるか」より

> 「誰と建てるか」が大事

というメッセージが、

とても印象に残りました。

家は、

購入した瞬間がゴールではありません。

住み始めてから、

何十年と付き合っていくものです。

・ローンで首が回らないのか

・安心して暮らせるのか

・何かあったときに、

すぐ相談できる人がいるのか

これらは、

間取りや仕様だけではなく、

作り手との関係性 によって決まってきます。

マイホームを検討しているなら、

・間取りの前に、「誰に頼むか」を考える。

・価格の前に、「何をゴールにしている会社か」を見る。

そんな視点を一つ足しておくと、

後悔の少ない選択に近づけるはずです。